【 銘柄分析 】 株主優待で宿泊券を貰える ｜ 高配当株サムティ (３２４４）
総合不動産会社サムティの銘柄分析をしてみました。宿泊優待+高配当株であり、総合利回りが非常に高い銘柄です。企業概要、業績、株価指標などをまとめてあります。果たして長期投資に適しているのか、今後の展望を考えます。
どうも、りーまるです。
株式投資を始めて約半年が経過しました。今のところ入金メインですが配当金もわずかに入ってきて、株式投資の魅力にはまりつつあります。
私は銘柄選定を行う際に、①株価の推移、②高配当株であるか、③割安か、④財務内容について一通り確認してから買付を行っていますが、今まで自分の保有銘柄について細部まで分析等をしたことがなかったのでこの記事を書こうと思いました。
銘柄分析を行うことで、決算書を読む力や業界知識、投資判断の正確性が向上すると考えています。
仕事柄、普段から中小企業の決算書を読む機会は普通の人よりも多いと思いますが、上場企業の決算書を読むことはほとんどありません。
そこで、銘柄分析記事を書くことによって、財務内容把握、企業分析、投資判断等スキルアップできるのではないかと思い、本業との相乗効果も狙っています。
今回は総合不動産会社サムティの銘柄分析について書きました。
・どこに投資しようか悩んでいる
・高配当銘柄を探している
・不動産業界が気になる
・サムティってどんな会社か知りたい
という人は参考にしていただけたらと思います。
目次
1 サムティ（3244）企業概要
事業概要
1982年創業。事業用地の仕入、マンションの企画開発、賃貸募集、物件管理、販売及び保有をグループ内で完結できる総合不動産会社。
投資家向け収益マンションやホテルの開発・販売を行う「不動産事業」が主軸となり、多彩な資産をバランス良く保有することによって、安定した賃料収入が得られる「不動産賃貸事業」 との2本柱で営業。
加えて、サムティ・レジデンシャル投資法人からアセットマネジメント業務等受託により安定した収益を得ることにより、 景気に左右されない安定した経営を目指しています。
ビジネスモデル
【不動産事業】
サムティグループの成長を支えるフロービジネス。
・不動産ファンド向け高級賃貸マンション 「S-RESIDENCE」シリーズの企画開発・販売
・不動産ファンド向けホテル及び個人投資家向け収益マンションの企画開発・販売
・オフィスの企画開発・販売
・サムティ・レジデンシャル投資法人（SRR）やその他の不動産ファンドなどからのアセットマネジメント（AM）業務の受託
【不動産賃貸事業】
サムティグループの安定性を担保するストックビジネス。
・マンション、ホテル、オフィスなど賃貸不動産の保有・運営
・プロパティマネジメント業務
プロパティマネジメントって？
プロパティマネジメント（Property Management）とは、不動産オーナーに代わって専門スタッフが所有する個別の収益不動産の運用を行っていく手法のことであり、収益不動産の経営代行を行うサービス。一方、アセットマネジメントは、投資用資産のポートフォリオ全体の運営管理を行う業務。
【その他事業】
サムティグループの総合力を強化する事業。
・ホテルの保有・運営
・分譲マンション管理業務の提供
・建設・リフォーム業
不動産事業が売上・利益の9割を占めています。
強み
好況時には収益性の高い「不動産事業」に注力して成長を加速、不況時には「不動産賃貸事業」に重点を置き、安定的な経営を行う。2つの事業の比重を外部環境に応じて柔軟にリバランスすることによって、持続的な成長と安定した経営を行っていけるのがサムティグループの強みです。
【不動産事業】で高収益を上げられる理由は、企画・設計について外注に依存することなく、社内の一級建築士がデザインから施工監理まで総合監理を行っており、自社完結により進めることが可能である為、高い利益率を誇ります。
賃貸マンションの賃貸募集と維持・管理について豊富な実績を有している為、これらのリソースやノウハウを最大限に活用することができます。
【不動産賃貸事業】では、賃貸資産を、東京・大阪・名古屋の三大都市圏や札幌・福岡・広島などの政令指定都市及び地方主要都市に保有することで、バランスの取れた資産ポートフォリオを構築しており、多様な資産を全国の幅広いエリアにバランスよく保有していることで安定した賃料収入を得られます。
これら2つの事業に加え、2015 年 3月に「サムティ・レジデンシャル投資法人（SRR）」を設立し、同年 6月にSRRの投資口が東京証券取引所不動産投資信託証券市場（J-REIT 市場）に上場しました。サムティグループは、SRRからアセットマネジメント業務及びプロパティマネジメント業務を受託しており、SRRの保有資産拡大により資産効率が高い安定した手数料収入が見込めます。今後、「マネジメント事業」の展開を図ることによって、より安定した収益基盤の構築に取り組んでいく方針です。
2 サムティの業績
株価チャート
リーマンショックや新型コロナウィルスの影響を大きく受けて株価が動いています。不動産業界は、景気動向や金利動向に左右されやすく、株価も変動しやすいです。
売上高推移
売上はアベノミクスを背景に右肩上がりに上昇しています。2015年以降、営業利益率は15％を超えており、高い利益率を誇っております。コロナウィルスの影響により、売却は下期の引き渡しが一部不透明となっており、ホテルも春期営業自粛となった為、今期については予想下振れも懸念されます。マンションやホテルの開発は案件豊富であり、今後も売上を伸ばしていくと予想します。
EPS（1株当たり純利益）
EPSはその会社の規模に応じた純利益の増加をみることができる重要な指標です。順調に推移しています。
営業キャッシュフローマージン
サムティの営業キャッシュフローマージンはプラスで推移しています。不動産事業は資金借入を行い、販売を行うことによって回収を行う為、キャッシュフローがマイナスになる企業もある中、キャッシュフローについても潤沢です。
自己資本比率
自己資本比率は健全性を示しており、金融業界では数値が低くなりがちですが、サムティは2015年以降20％を超えており、高い水準です。自己資本が厚ければ、銀行から融資を受けやすくなり、投資を加速させることで事業規模拡大を目指していけます。
3 サムティの株主還元
1株当たり配当金、配当性向
サムティの配当方針は、
当社は、株主の皆様に対する利益還元を経営の重要課題の一つであると認識しております。配当につきましては、業績を反映させるとともに、今後の事業計画、財政状態等を総合的に勘案した上で実施することを基本方針としております。
となっており、高い利益率を株主へ還元することを基本としております。配当性向は上がっていますが、増配を続けています。2018年の大幅な売上・利益増加の際にもしっかりと増配を行っており、今後も期待が持てます。
株主優待
サムティの株主優待は自社施設の宿泊券を貰えます。優待内容はこちら。
※3ホテルは「センターホテル東京（東京/茅場町）」、「エスペリアイン日本橋箱崎（東京/水天宮前）」、「エスペリアイン大阪本町（大阪/本町）」のどれかを選択できます。
センターホテル東京HP「https://www.centerhotel.co.jp/tokyo/」
エスペリアイン日本橋箱崎「https://www.s-peria-inn.com/nihombashi/」
エスペリアイン大阪本町「https://www.s-peria-inn.com/osaka-hommachi/」
どこも東京・大阪にあるビジネスホテルで、主要駅に近く利便性は高いです。1年に1回は行く機会があると思いますので、利用は難しくないと思いますよ。
1,500株以上保有している場合は、天橋立ホテル宿泊券20,000円分が貰えます。日本三景を見ながらいつかゆっくりしてみたいですね。
天橋立ホテルHP「https://www.amanohashidate-htl.co.jp/」
株主優待を受けるには、権利確定日（2020年11月26日）までにサムティの株を保有している必要があります。
4 サムティの株価指標
PER（株価収益率）、PBR（株価純資産倍率）
PERは過去5年間平均6.48％、2020.7.17時点で5.1％と低い水準。
PBRは過去5年間平均1.022％、2020.7.17時点で0.72％と業界平均近く、直近では低い水準となっています。割安株として買っても良いと思いますが、ここ2年で株価の動きが激しい点が気になります。買い時には注意する必要がありますね。
ROE（自己資本当期純利益率）
ROEは15％付近を推移しており、欧米企業並みの収益力を有していると言えます。
上記の3つの株価指標についてはこちらの記事に詳しく書いてあります。
5 私がサムティに投資する理由
私はネオモバイル証券でコツコツとサムティの株を買い足してきて、もうすぐ単元株取得となります。
始めは高配当株で良さそうだからという漠然とした理由だけで買いましたが、今回改めて銘柄分析してみると、今後も長期的に保有して良い銘柄だと思いました。買い増しを続けていきます。
サムティはしっかりとした収益の柱となる不動産事業を有しており、それに付随して不動産賃貸事業、手数料収入など不況下でも収益を得られる安定したビジネスモデルを確立しています。
業績、株価指標は順調に推移しており、配当余力は十分残っていると思います。配当利回り6.28％と非常に高く、長期投資を考えても良い銘柄ではないでしょうか。
安定性と収益力、そして高い配当利回りが非常に魅力的です。
直近の2020年第2四半期中間決算では、コロナウィルスの影響を受けて会社予想を大幅に下回っている状況ですが、不動産賃貸はマンションを中心に高稼働が続いており、開発についても豊富に案件がある状態である為、コロナウィルスが終息に向かうに連れ業績も回復していくと考えます。
今後さらなる市況悪化により、物件売却が停滞した場合にはさらに予想を下振れる可能性もありますので、これから買おうと考えてる人は注意が必要です。
投資は自己責任になりますので、投資をする際には十分に検討しましょう。
今後定期的に株価等の更新を行っていきます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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